ゼイ・シャル・ノット・グロウ・オールド

最近の情勢をうけて、Twitterでおすすめされていたので、Amazon Primeで駆け込み試聴。

我々が省みるのは第二次世界大戦ばかりだが、そうか、第一次世界大戦から百年経つのか。

第一次世界大戦の戦いは技術革新だったという。馬に乗って騎士が剣で戦う時代から、重火器を使い、戦車や飛行機に乗って戦う時代へ。ミリタリーの詳しいこと全然わからないけど。周りの一般市民はもちろん、志願兵となった少年たちも技術革新によって戦争がどう変わるかなんて考えもしなかっただろうに。

当然といえば当然なのかもしれないけど、戦勝国だろうと敗戦国だろうと、戦争が悲惨なこと、死や負傷は恐ろしいこと、飢餓や恐怖は苦しいこと、そんなことは共通しているのだな、と当たり前のことを考えてしまった。無意識にアジア太平洋での戦争と、ヨーロッパでの戦争、違うものって考えていたのかもしれない。

意外だったのは復員兵に対する市民の反応。イギリスって戦勝国だし、ナショナリズムが最高潮のなか熱狂的に迎え入れられたのかと思っていた。めちゃくちゃ冷たくされていてびっくり。「あの経験をした者しかわからない苦しみ」「もはや市民生活には戻れない」って言葉は違う国、違う立場の戦争経験者も残していたけども。第一次世界大戦敗戦国のドイツ復員兵の方が地元で敬意払われていたのでは?参照文献が少なすぎるだけ?

白黒映像入れたり、退役軍人の声使ったりしているか、すごくリアル。感情的に訴えることなく、語り手が淡々としている分、事実として捉えられる。きつい。隣の人が死んだとか頭吹き飛んだとかいうナレーションのときに、笑顔で写真に写る若い兵士の顔アップしないで。下手に特殊メイクで作ったグロい死体見せられるより、身近に感じてしまう。

いつの時代も、現場最前線の兵士たちは戦争なんてまっぴらって考えているんだな。目の前に死が広がっているのだから当然だけど、苦しいのも悲しいのもいやだよな。人を殺すことが戦争だけ正当化されるのも異常だよな。目の前の敵も人間だもんな。同い年くらいとか、親の顔に似ているとか一瞬でも考えたらもう無理だ。

なんとかならないのかな、なってほしいな。どうしたらいいのかな。